鼓膜の奥にある中耳に液がたまり、音が聞こえにくくなる中耳炎です。
症状としては、主に「難聴」「耳のつまり感」「耳鳴り」ですが、子供さんの場合症状を訴えない場合があるので注意が必要です。
例えば「呼びかけても返事が遅い」「耳をやたらと触る」「集中力の低下などが気になる」ような場合は滲出性中耳炎の可能性を疑いましょう。
放置すると中耳炎のが治った後も、難聴が残ってしまうこともあります。
滲出性中耳炎は慢性疾患のため、残念ながらすぐに治らない場合があります。
ただし、お子様の場合は成長と共に治っていく場合が多くありますが、
治療を停止すると悪化の恐れがあるため、あきらめずに治療をすることが大切です。
千里丘やまもと耳鼻咽喉科では、ステップを踏んで治療を行います。
お薬の服用や吸入(ネブライザー)による鼻とのどの治療を行います。
アレルギーを抑える薬や、通常量より少ない量の抗生物質を長期間飲んでいただく場合もあります。
通気療法という耳と鼻を結ぶ管(耳管)に耳から空気を送る処置を行います。
そうすることで、たまった滲出液の排泄を行います。
鼓膜切開を行います。鼓膜に小さな穴をあけることで中耳にたまった滲出液を排出します。
鼓膜は再生力が強いのであけた穴はふさがりますので安心してください。痛みを伴うため、鼓膜に麻酔液をかけて切開を行います。
鼓膜にチューブを挿入します。鼓膜切開を何度か行っても改善が見られない場合に行います。
切開後鼓膜にチューブを挿入し、常に滲出液が外へ出るようにします。同時に中耳の換気を行う役目もあります。
中耳炎の際にプールに入れないということを耳にする方も多いのではないでしょうか?
医師により判断が分かれる部分でもありますが、
当院では滲出性中耳炎で痛みがある場合や、風邪気味の場合はプールを控えていただくようお願いしています。
ただ、プールに入っていただくことが可能な場合もありますので、詳しくは医師とご相談ください。